STELLA SENSE

江戸末期(1867年)創業の筑波山麓の酒蔵で、敷地の中に湧き出す筑波山の清冽な湧き水を使い手造りにこだわった酒造りを行っています。

1999年廃業寸前の酒蔵を、6代目稲葉伸子が父や周囲の反対を押し切り酒造りを再開しました。全国に女性杜氏はほとんどいなく、女性での酒造りは大変な困難がありました。 同業者からの風当たりも強く「女性にできるわけない!」などと嘲笑う声を横目に「この地でこの手で思いを込めたお酒を醸したい」という強い意志で、今まで臨んできました。

そして、2000年 純米大吟醸「すてら」が誕生しました。手造りにこだわった丁寧な造りで、毎年毎年製造量を増やしてきました。常に挑戦し続ける酒造りを行い、2016年には地元「つくば」を全国にそして世界に発信するために、原料の酒米を「つくば産」米で造った純米吟醸を発売し大きな反響をいただきました。

2018年には、全量純米酒のみの造りに変更し、近年は初出品から鑑評会で連続金賞、コンテストなどでも様々な賞をいただいております。

2019年(令和元年)、蘇った酒造りも20年。稲葉酒造のビジョン達成に向けて、大きな第一歩を踏み出します。地域性と個性を輝かせるには、地域の風土での米作りから考える必要があります。この地域の土と水を最大限に活かすべく、筑波山麓の棚田を使った酒米での日本酒造りを本格的に始めます。将来的には全量をこの地域での酒米に変えていきたいと思っています。筑波山麓の棚田の米を使うことで地域と一緒の酒造りができ、それを蔵の個性にしていきたいと思います。すべての工程で、最高品質の酒をつくる手造りを柱とした技法を使い、輝きある酒を造っていれば、この地域も日本酒も永遠に輝き続けるはずです。

地元の発展のために、魅了される日本酒をこれからも造っていきます。
どうぞ、よろしくお願い致します。

酒造好適米の種類、特定名称や精米歩合などの情報なしで、味わってみてください

蔵人の手作業による仕込みや、筑波山麓の酒蔵のある地域の風土や景色、そしてお米が実る田園風景や農家さんの働く姿が思い浮かぶような日本酒造りを心がけています。呑んでいただいた時に心から「美味しい」と言っていただける、「こころに響く」日本酒になれば、稲葉酒造にとってこれほどの慶びはありません。この日本酒は、稲葉酒造の酒蔵で昔ながらの製法をベースに現段階で持ち得る最高技術を駆使しているために、手間も人手も余計にかかっていますが、その分香りや味はどの日本酒にも負けない品質であると自負しています。稲葉酒造の酒造りへの思いを感じていただければと思います。

茨城県つくば市筑波山麓の棚田の酒造好適米を用いて茨城県独自の酵母によって醸します

稲葉酒造は地域性を尊ぶために、数年前より茨城県産やつくば市産の酒造好適米を用いて醸造をしています。
「STELLA SENSE」は、筑波山麓の棚田で独占契約栽培で作られた酒造好適米を使用しています。また、酵母は茨城県産業技術イノベーションセンターにて開発された茨城県独自の酵母を使用しております。

精米歩合および特定名称について

酒造好適米の出来は、その年の気候や気温に大きく影響されます。近年、玄米の品質データや分析の技術が上がったことにより、どう処理するかの判断レベルも格段に上がりました。「STELLA SENSE」は、お米の出来によって最適な精米歩合を決めるため毎年同じ精米歩合ではありません。また、お米の種類や精米歩合のみが日本酒の価値を決めるものではないことから、精米歩合の表記はしておりません。「STELLA SENSE」の特定名称は、あえて「純米」としています。

「STELLA SENSE」は、酒蔵敷地に湧く国定公園筑波山の清冽な湧き水を使用し、 最高品質の日本酒を生む製造方法によって醸します。

「STELLA SENSE」は、すべての工程で純米大吟醸を造る為の方法で造ります。最高品質を造るため現段階で持ち得る最高技術を駆使しているために、手間も人手も余計にかかります。特に搾りの方法は「雫しぼり」で行います。これは重力以外の圧力を一切かけずに搾るとてもデリケートな搾り方です。まさに珠玉の一滴を取る方法です。香り、味ともに本来のポテンシャルを存分に発揮したクリアで繊細な味わいです。ただ、量がまったく取れないことが欠点ですが、それだけ価値のあるお酒です。